大阪メトロ|駅・電車の交通広告

お気軽にお電話ください

0120-40-2055

駄菓子屋のおばさん

「大阪府・杉菜まゆか様」から投稿頂きました。

20年程前の話です。

当時、私は新聞配達を始めたばかりで、駄菓子屋さんは配達先でした。

 

お客様というご縁もあり、ある日駄菓子を100個注文することにしました。しかし、慌てていたのか間違えて200個お願いしていたことが、引き取る際に分かったのです。もちろんこちらの誤りなので、そのまま購入しました。

 

その3日後のことです。

 

配達に行くと、駄菓子屋のおばさんに呼び止められました。「サイズを間違って、ズボンを買ってしまって。。。あなたに合いそうだから、貰ってくれない?」と、1本のパンツを私に差し出されました。

ちょうど私がはけそうなサイズでしたので、遠慮なく受け取り代金を支払おうとしました。

すると、「いらないから、貰ってくれるだけ有難い」と仰って、お金を受け取ってはくださいませんでした。

多分おばさんは、間違った注文を気になさり、私が気を遣わないようにと、嘘を言って下さったのだと思います。多く買った駄菓子の代金に相当する、いえそれ以上の贈り物を考えて下さったに違いありません。

 

私の想像に過ぎないかもしれませんが、おばさんの優しさに感動し、それから仕事帰りにほぼ毎日、お店に通い駄菓子を買っています。

 

哀しい事に少子高齢化もあり、駄菓子屋さんが減少しています。そんな中でも、今も元気におばさんはお店を続けておられます。

私も体力の続く限り、おばさんに会いに通いたいと頑張っています。