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親の背中

「大阪府・ガチャピン様」から投稿頂きました。

私の実家は、父が定年退職するまで兼業農家でした。

両親(特に父)は、平日は仕事、休みの日は農業と働くばかりで、子供の頃私達三人姉妹は、ほとんど両親と出かけたことがありません。あるとしても、親戚の家に遊びに行く程度でした。

家族で遊びに出かける友達と比較しては、そんな両親をうらめしく感じていました。自分が親になったら子供を色んなとこに連れて行ってやる~!と幼い私は思っていました。

春には定年退職が決まっていた何年か前の父は、妙にオセンチになっていました。

その年の年末に私より一足早く帰った姉が、夜に父と飲んでいた時、父が「仕事仕事で、お前らを何処にも連れて行ってやらんかったな。もっと、遊びに連れて行ってやれば良かったな。」と、少し目をウルっとさせながら、語ったそうです。厳しく頑固な父は、それまで私達の前で、涙を見せることなんてありませんでした。
父の言葉を聞いた姉も涙、そして後に姉から話を聞いた私も涙。(涙もろい、あほな親子です・・・。)

父は、公務員として40年間働き続けました。退職した今は農業をしながら、母と旅行に出かけたりと、のんびり暮らしています。

両親をうらめしく感じていた私ですが、今では、両親が一生懸命働いてくれたから、こうやって暮らしていられるんだな~と感謝しています。私も父同様、長年同じ会社で働かせて頂いています。ひねくれた性格の私が、長年勤めていられるのは、会社のみんなの温かい支援と、両親がコツコツ働いている姿をずっと見てきたから、私自身にも根付いているものがあるからかな~と思っています。

親孝行もロクにしていない、不肖の娘ではありますが、長年同じ会社で勤めさせて頂いている事だけは、両親も自慢に思っていてくれると、勝手に思っています。