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かすがい

「大阪府・ハイ!様」から投稿頂きました。

17回目の結婚記念日を一週間後に控えた5月10日。親しい友人から「5/17にあなたたちの結婚記念パーティをしたいので時間あけておいて下さい」というメールが届きました。


社会人になってすぐ結婚してはや17年目。子供に恵まれなかったこともあり、私も家庭に入ることなくずっと仕事を続けてきました。2002年には、主人が病気のため17年間お世話になった会社を退職。再就職先がみつかって1年余り。

 

ようやく、私たちにも自分達のリズムができてきた頃でした。「今更、みんなに祝ってもらうなんて・・照れくさいし。単に飲む会でいいから集まろう」と返事を出しました。

 

「5/17は結婚記念日。5/19はうちの娘の誕生日。5/20は恭司(夫の名前)さんの誕生日なのでまとめてやりましょう」という再度のメール。
「お任せ致します」と返事をしたのでした。

当日、友人の一人が経営するパーティルームに集まりました。そこはカフェテラスなどもあり、空が見えます。気候のいい頃でもあり、とても星がきれいな夜でした。20名弱の親しい友人が集まってくれて、楽しい時間を過ごしておりました。シャンパンを開けたり、リュート奏者の友人が曲をプレゼントしてくれたりと楽しい時間でした。

突然、照明が暗くなり音楽が流れ出し、前面の大きなスクリーンにビデオが映し出されたのです。驚いたことに、私たちの17年前の結婚式の写真がクローズアップ。「若い!!」と爆笑の渦。続いて、親しい友人たちからのメッセージ。私たち二人がよく行くお店のオーナーの方からのコメント。皆さん、私たち夫婦にとって身近な方ばかりで、改まってのメッセージが嬉しくて、思わずほろりときました。

そして、エンディング。なんと私の母が出てきたのです。
「二人とも良かったね。お友達があなたたちのことをこんな形で祝ってくれると聞いてとても嬉しいです。昨年、恭司さんが病気で会社を辞めた時も、お友達からの励ましと応援が一番救われたのではないかと思っています。子供に恵まれなかったあなたたちですが、こんないいお友達に恵まれてホッとしています。寂しい人生を送るのではないかと気にしていましたが、どうぞ、こんなステキな縁を大事にして下さい。そして、皆さん、子供のいないせいか、いつまでたっても頼りない二人ですが、末永くお願い致します。」
さすがに、この演出・メッセージには会場もシーンとなり、私も溢れる涙をこらえることができませんでした。

そして、友人からの最後のメッセージ。
「お二人が、【子供が「かすがい」とよく言うけれど、私たちにとっては、友達がかすがい。結婚記念パーティは、私たちが感謝の気持ちを込めて両親や親族・友人に来て頂いてさせてもらわないといけない】と言うのを聞きました。だから「かすがい」たちで、こんなパーティを企画しました。18・19回目はこちらでやりますが、20回目はお二人にしてもらいますので覚悟してて下さい。一緒に楽しく年齢重ねて行きましょう。ここにいるメンバー、結婚している者もお二人に比べるとまだまだで、みんなお二人に続いて周りから祝福していただけるよう頑張ります」と結ばれていました。

【 日本国憲法第24条1項】
婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

夫と妻。権利という言葉を置き換えると夫という役割。妻という役割。それがしっかりして初めて、自分達の周りに何かの発信をすることができるのかなぁ。と改めて気付かせていただきました。そして、「維持しなければならない」という含蓄のある言葉。維持とは「同じ状態を保ち続けること」 それができなければ、憲法では夫婦である必要はないと書かれていると思いました。

社会に巣立たせていただいた両親、そして周りの友人、これからも続く人生。自分たちに与えていただいた、縁に感謝し頑張って行こうと決意しました。

決心が揺らぐと、友人からいただいたテープを見て反省しています。こんなに多くの方から祝福されているのに・・・と。また、力が漲ります。このビデオテープは、私たちにとって家宝です。