新年の『おめでとう』 2001.11.04 「東京都・新谷拓治様」から投稿頂きました。 正月の話しです。3年前に亡くなった親友の奥さんに久しぶりに会いました。彼女はいつも笑うことがなかったのですが、その正月は何か明るくなっていたのです。ふっきれたのかと思いました。彼女はこちらの疑問が分かったように話し出しました「昨日近所の人と教会にいったの。別にキリスト教じゃないけど子供たちの年越し集会があったから。そこで老年の神父さんがいて私の顔をみて”おめでとう”と声をかけたの。私はこの2年”おめでとう”なんて人にも自分でも浮かばなかった言葉だったのよ。以前からなんで年があけるだけで”おめでとう”というのか疑問だったけど、その時わかったの。ただ言葉だけで”おめでとう”というだけと思っていたけど、そうじゃなくて私みたいに”おめでとう”という言葉を忘れた人に、忘れないようにする意味もあるんじゃないか!って」と彼女はそういうとコーヒーにミルクと砂糖を入れて私に出してくれました。