トラックの運転手さん 2005.05.26 「兵庫県・もも様」から投稿頂きました。 2月に一人暮らしを始め、移動が不便という事でバイクを父親に借りて通勤しています。ある日、数年ぶりのバイクに慣れず、交差点の真ん中で転んでしまいました。後続車がクラクションを鳴らし、恥ずかしいやら悲しいやら痛いやら・・・今の世の中、目の前で人が転んでも邪魔だと言わんばかりにクラクションを鳴らされてしまうのか、そう考えると悲しくなりました。そんな事があり、絶対に転びたくないと思っていましたが、先日またしても転んでしまいました。 雨の日だったせいか、トンネルに入ろうとした左折時にタイヤがスリップしてハンドルが効かなくなり、バイクがウィリーの状態になってしまいました。私は振り落とされ、トンネルの壁に跳ね返った原付が私に向かって落ちてきました。痛みよりも、丁度後ろにトラックがいたのを見ていたので、またクラクションを鳴らされるのか、朝のこのラッシュ時に轢かれてしまわないか、と心配になりました。体を起こし、バイクを起こそうとした時気付きました。そういえば車通らないな・・・と。そう思い後ろを見てみると、大型トラックが止まっていました。なんと、狭いトンネルを大型トラックでせき止めて、トラックを降りて手を振って後続車を止めてくれていたのです。大型トラックの運転手さんは女性でした。大きな声で「大丈夫かーーー!」と、ラッシュで急いでいる車を止めながら聞いてくれました。とても嬉しかったのに、恥ずかしさや情けなさでいっぱいだったもので、「大丈夫ですーー!」とだけ答えてそそくさとバイクを走らせてしまいました。会社に着いてから猛烈に痛みが襲ってきました。それと同時に、どうしてあの時「ありがとう」と言えなかったんだろうと悔しさで一杯になりました。あの後、あの女性は他の車にブーブー言われたんじゃないかな、と色々と考え後悔しました。今だに懲りずにバイクに乗っていますが、あのトンネルを通る時は、トラックを探してしまいます。もしまた会える事があったら絶対に、「あの時はありがとうございました」と言いたいです!