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バイク旅行

「大阪府・まさし様」から投稿頂きました。

2013年、田中将大投手の大活躍により東北楽天イーグルスは、球団創設初となる日本一となりました。田中投手というと思い出す、僕には忘れられない出来事があります。

田中投手と斎藤投手が甲子園をわかしていた、2006年のことです。当時、地元(大阪)の友達とルームシェアをして、東京に住んでいました。その夏に思いつきでバイクで北海道まで行こうという話になり、各々250ccのバイクにまたがり、北海道まで旅立ったのです。

無計画で無謀な旅、やはり不測の事態が起こります。

小さなバイクで睡眠時間も削り走り続け、なんとか北海道まで辿り着いたのですが、蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山の中腹で、突然僕のバイクのエンジンが停止したのです。そんな所に、バイク屋などあるはずもありません。既に時刻は夕暮れ時で、僕たちは途方に暮れました。

バイクの後ろには荷物を積載していて、二人乗りをするわけにもいきません。友人がバイクで一人、僕のバイクを運んでくれる人を探しに行ってくれました。なかなか通らない通行車に片っ端から話かけ、辺りもすっかり暗くなった頃、バイクの運送屋さんを見付けて連れて来てくれました。

寂しい財布の中から現金でバイクの運送費を捻出したのですが、運送屋さんに足下を見られ、高い運送費を請求されてしまいました。友人は自分のことのように怒り、必死で値段交渉をしてくれました。そのお陰でなんとか金額が下がり支払うことができ、無事バイク屋に到着しました。結局、エンジンオイルが漏れ続けていて、エンジンが焼け付く一歩手前だったことが判明しました。

バイクを修理してもらい、明朝には岩手県にあるスーパー銭湯に到着。昼寝用に設けられたスペースで、TVには甲子園の決勝戦が映し出されていました。大活躍の田中投手をぼんやり眺めながら、そのまま泥のように眠ったのです。

田中投手を見ると、この出来事を思い出します。あの時、必死で運送してくれる人を探してくれ、本気で怒って値段交渉してくれた友人に、今でも感謝しています。