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鹿児島空港にて

「大阪府・鹿児島系大阪人様」から投稿頂きました。

私の母は、42歳と言う若さで他界。母は父と一緒になるまでは、苦労を重ねてきた人生だったようです。

 

母は大阪生まれ大阪育ちでしたが、お骨(こつ)は父方の墓がある鹿児島へ納骨しました。父(89歳)も鹿児島の墓に入る予定だったからです。しかし、父が大阪に骨を埋める覚悟を決めた為、昨年(2023年)大阪で墓を購入しました。

 

母を大阪に戻してあげたい、ゆくゆくは父と一緒に安心して眠って欲しいという思いから、他界から40年、鹿児島の地に眠る母を今年(2024年)の2月に迎えに行くことにしました。

帰り4日(日)ANA航空(NH550便)の搭乗手続きで、妻が母のお骨を両手で抱えたまま、手荷物カウンターでお骨(こつ)の機内持ち込みの確認を済ませてくれました。手続きを終え搭乗口横にあるソファで搭乗待ちしている間、お骨を機内の何処に置くかという話になりました。

 

妻が「お母さんのお骨、機内のどこに置く?座先上の共用収納棚の中はグラグラするし、足元かな~」と私に聞いてきました。私は骨になったとしても、母を足元に置く事にためらいもあり「足元はアカンと思う!グラグラしないようにして棚に置くべき!」と言いました。

そんな会話をしている際に場内アナウンスがあり、妻が搭乗口に呼ばれたのです。

 

空港内スタッフさんから、妻は「座席を移動されませんか?」と問いかけられました。

その意味が分からず???でしたが、「座席替えしてもらえるなら、主人が同じ飛行機なので近くがありがたいです」とお願いしました。

実はお骨のお迎えを決めた時には妻と日程が合わず、私1人で母を迎えに行く事になり航空券を予約したのでした。その後、妻も日程調整ができ一緒に鹿児島へ行けることになったものの、席は往復共離れ離れになってしまったのです。

 

搭乗口スタッフさんが「承知しました」と私の席を確認後、「ご主人の席の隣、予約者の2名の方が来られないので、そちらを用意させて頂きます」との返答の後、更にこう続けられました。

「真ん中の席にお母様を、通路側の席に奥様がお座り下さい」と。

 

「えっ?!」私達は言葉を失いました・・・

骨となり人ではない母の為に、わざわざ席を用意して下さったのです。

 

ANAスタッフさんの心遣いに、感謝と感激で涙しました。(今も、その時の事を思い出すと涙します)窓側より私、母、妻と座ることができました。巡回されるCAさんも何事もなかったように普通に振る舞って下さり、気持ち良く母のお迎えが出来ました。これも一重に、ANA航空さんの配慮のお陰です。

 

おそらくマニュアルにはない、対応だったと思います。

鹿児島空港のANAスタッフの皆様、また機内でも普通に対応して下さった客室乗務員の皆様に感謝しております。

 

骨になった母を人として扱って頂き、本当にありがとうございました。