チョットいい話

「いい話」に投稿する


素敵な生き方

「長野県・Tommy.K様」から投稿頂きました。

私には、忘れたくても忘れられない出来事があります。ちょっと悲しい、一生かかっても取り返せない悔いの残る思い出話です。

私の母は、姉・兄が高校へ入学すると毎朝、必ず弁当を作って玄関に置いておいてくれました。そして、私がラストの3番目。その弁当を私は、当たり前のように持ち、高校へ。

ある冬の日。母は前の日から40度近い熱を出して、仕事も休むほどのノックアウト状態。いつものように私が起きていくと、台所で弁当を作っていました。「ゴホン、ゴホン」と、ものすごい咳をしながら・・・。

明らかに具合の悪そうな母の姿を見て、私が投げかけた 言葉は「何やってんの?カゼがうつるじゃん!」でした。結局、そんなことを言ってしまったから、作ってくれた弁当を持っていくこともできず、玄関に置き去りにしてしまいました。

本気でそんなひどいことを言うつもりはありませんでしたが、思春期だったのもあったのか、私の口から出たのはそんな言葉でした。十数年の月日が流れ、そんなことはすっかり忘れていましたが、今から11年前にその事を思い出すことになります。

それは、母が亡くなった時、身内だけで母の前で思いで話をしていた時です。兄が「お袋って、毎日弁当作ってくれたよな」と切り出し、「今みたいに冷凍食品が無かったから、いつも朝から揚げ物とか、炒め物をしていたよね。何が好きだった?」と姉。二人の会話を聞いて、あの日のことが思い出されました。

何百回、何千回も母と顔を合わせていたのに、「いつも弁当作ってくれて、ありがとう」も、「あの時は、悪かったね」の言葉も、「ごめんね」の一言も言えずに、さよならをしてしまいました。仏壇に手を合わせると、必ずその日のことを「ごめんなさい」と謝っています。しかし当然、「いいよ」という言葉は返ってきません。

これは、とても「素敵な生き方」とは、言えないですよね。残っているのは後悔だけですから。だから、私は決めたのです。感謝の気持ちを伝える時は、先に延ばさず「ありがとう」と言い、謝らなきゃいけない時は、先に延ばさず「ごめんなさい」を言おうと。先に延ばした生き方は、いつか必ず後悔します。大切なのは「今」です。

今、自分にできることを精一杯にやったとき、結果は失敗になったとしても、後悔は残らないはずです。そんな生き方を、「素敵な生き方」と言うんだと思っています。

私は中学校の教員として、このことを教え子達に懸命に伝えています。

駅広告のお問い合わせはフリーダイヤル0120-10-2055まで
JR・地下鉄・私鉄「関西の交通広告」

バックナンバー

社会貢献活動について